2016年9月24日土曜日

Could you と Would youの違いは?

えっ? 違うの??
教科書にちゃんと書いてないのですね、これが。
もっとはっきり くっきり どうして明確に書かないのでしょうか。
教科書が生徒迷わせてどうする!


えっと…
couldはcanの過去形。
canは「出来る」だから過去は「出来た」か。
う~ん、なんとなくわかった。
でもwouldはwillの過去形…って、未来の過去形って一体何??
わっけわからん。


…と、中学生の井口少年は英語がさらに嫌いになってしまいました。
(井口は私の父方の名前で私の旧姓です。)
なので、君の気持ちは良く解る。よ~く解る。


そんな君に、解りやすくまとめましょう。
本来「遠まわしでも、多少主語を省略しても、通じ合える日本人」にとって、
「これでもか、というくらい細かく説明し、なおかつ結論を先に宣言する」英語は、
なかなか馴染みにくい言語ですが、
お願いする時は英語でも遠まわしに言うんですね。
「現在または未来のことでも過去形にする=見せかけの過去形」にすることで
遠まわしで丁寧な表現になる。
まずはここを抑えましょう。


Could(Can)you ○○?は、
「あなたは(私のために)○○することができますか?」
ということ。
人に対して、物理的、能力的に何かを依頼(お願い)する内容です。



Could you open the door?
→(その)ドアを開けていただけますか?
深く掘り下げると
→あなたはそのドアを(私のために)開ける能力がありますか?
もしあるのなら開けて戴けませんか?
ということになります。


では
Would you ○○?は…
先ほど出て来たように、wouldはwillの過去形。
「未来の過去形って何のこっちゃ~?」
と悩んでしまう原因はこれ。
中2の初めに未来形を学んだ時に
「willとbe going toは一緒の意味」
「will”かもしれない”」
と刷り込まれてしまったから
もう大混乱。


うちの塾では
「willとbe going toは本来使い方も意味も違う。ただテストで必ず置き換え問題が出るから、
その時は点数のために大人の対応で置き換えてね。」
と教えています。
単語の意味は1つではなく、いろいろな意味を含んでいる。
willも未来だけではない。
実はwillが持つ大きな意味のひとつは「強い意思」。
これは公立中学の授業ではなぜか学ばないのです。
アーノルド・シュワルツェネッガーが、映画の最後にボスキャラを倒しに行く時、
ヒロインを振り返って
I'll be back.
と言いますよね。
この言葉の意味は「俺は必ず戻って来る」でしょ。
「俺は…戻って来る、かもしれない。」
では、ストーリーが盛り上がらない。


willを「意思」ととらえると
Would you open the door?
→(その)ドアを開けていただけますか?
あれ? 同じじゃん。
でも、意味を深く下げると
→あなたはそのドアを(私のために)開ける意思がありますか?
もしあるのなら開けて戴けませんか?
と、なります。


Would you ○○?
の文は「あなたは(私のために)○○してくれる意思がありますか?」
という、人に対して、快く私のお願いを聞いてくれる意思があるか尋ねる質問です。
では、定期テストではどうする?
目上の人に対してお願いする時は
Would you ○○?
それ以外は
Could you ○○?
と覚えておけばOK。