2013年7月31日水曜日

読書感想文って何のために書くの?

7/24と本日31日に、夏期特別講習「目からウロコ! 読書感想文の書き方講習」を行いました。

副題は「どんな本でも最低原稿用紙5枚は書けるテクニック」

この講習用に作成したテキストがなかなか良く出来上がったので、

第一章の一部をそのまま書きます。

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第一章  読書感想文って何のために書くの?


夏休みや冬休みになると、たいてい「読書感想文」が宿題で出されます。
平成の時代ではあまり出されないようですが、昭和40年代は必ず読書感想文が宿題に出されていました。
そして必ず途方に暮れていました。
「何を書けばいいんだろう…。」
休みのたびに宿題には出されるけど、具体的に「読書感想文の書き方」って学校の授業で習った記憶が…ないような気がします。
読書そのものは小学生のころより好きなのです。
特に小林信彦の「オヨヨ大統領」シリーズが好きで、夢中になって読んでいました。
しかし毎回途方に暮れる読書感想文の宿題が、ただただ苦痛でした。
「読書感想文のための読書」になってしまい、本来大好きな読書までが苦痛に感じることもありました。
選ぶ本も「‘ごんぎつね’はいいが‘オヨヨ島の冒険’はダメ」という理由がわからない。
「オヨヨ大統領」は「怪人オヨヨ」という題名でNHKのドラマにもなったのに。
そもそも、何のために読書感想文を書くのでしょうか。
私が小中学生の時は、それが全くわかりませんでした。
その答えが解ったのは、10年以上もあと、社会人になってからです。

学校の勉強自体、社会人になってから直接役に立つことってほとんどありません。
勉強のほとんどは「直接役に立つ」ことではなく、重要な能力を間接的に養うための練習なんだということを、社会に出てから気づきました。
スポーツで言えば柔軟体操のようなものです。
柔軟体操を怠ると、成績が伸びないばかりか、ケガもしやすくなってしまいます。
では、読書感想文はどんな能力を養うための練習なのか。
私なりに答えを出しました。
読書感想文を書く目的。それは

「自分の意志を人に伝える能力を養うため。」

この社会で生きている以上、必ず人と関わっています。
人と接する以上、自分の意志、意見、気持ちを伝える必要があります。
「自分はこれがしたい。その理由はこうだから。」と伝えなければならない場面が人生の中で多々発生します。
そんな時に、相手に解りやすく伝えて納得・了解してもらえるか、解りにくい説明をして断られるか。将来必ず来るそんな場面のための練習、それが「読書感想文を書くこと」なのだと私は社会人になってから気づきました。
もし自分がタイムトラベラーだったら、小学生の時の自分にそう教えてあげたい。
目的がわかれば、読書感想文だってもっと楽しんで書けたのに。

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今回小学6年生~中学生向けに書いたので、

これを元に今後低学年向けテキストも作成する予定です。

実に個性丸出しなテキストです。

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